2025.11.15
旅館の販売担当者必見!閑散期と繁忙期で差をつける集客戦略
旅館の集客は「季節」に大きく左右されます。お盆や紅葉の時期には予約が殺到する一方で、オフシーズンはどうしても稼働が落ちてしまう──。
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
旅館の宿泊動機は「癒し」「食」「体験」など感情的な要素が多く、お客様の“気分”や“季節感”をどう演出するかがポイントになります。
だからこそ、感性に響くストーリー設計や、デジタル施策との組み合わせが重要です。
今回は、旅館の販売担当者の方向けに、閑散期と繁忙期、それぞれに効果的な集客アイディアを紹介します。
閑散期
旅館の閑散期(冬〜春先、梅雨など)は、観光需要が減り、予約が入りづらい時期。
しかしこの時期こそ、「静かな環境でゆっくり過ごしたい」「人混みを避けてのんびり温泉に浸かりたい」という落ち着いた旅を求める層にとっては狙い目のシーズン。
たとえば、
・忙しい日常から離れたい大人のカップルや夫婦旅
・小さな子ども連れでも気兼ねなく過ごしたいファミリー層
・近場でリフレッシュしたい地元民
こうした層に向けて「静かに過ごせる」「貸切風呂でゆったり」「地元食材を堪能」などの切り口でプランを企画すると、閑散期でも予約を取りやすくなります。
① 「地元×期間限定プラン」で近隣客を呼び込む
閑散期は遠方からの観光客が減るため、まず狙いたいのは地元や近隣エリアのお客様。
「近場でちょっと贅沢」「地元で癒される」というニーズをくすぐることで、平日稼働の底上げが期待できます。
・県民・市民限定プラン(宿泊料10%OFFや食事アップグレード)
・夕食時に地酒・地ビールなどを1杯サービス
・旬の食材を使った会席で、季節感を前面に出した限定プラン
② SNS+リスティング広告で“近場旅行層”にピンポイント訴求
「人混みを避けたい」「週末にリフレッシュしたい」という需要は、閑散期でも一定数存在します。
InstagramやGoogle広告で“近場旅行”を検索している層に絞り込み、露出を高めましょう。
施策例:
・Instagramで「#夫婦旅」「#温泉デート」「#おこもりステイ」などのタグを活用
・Google広告で「温泉 宿泊」「貸切風呂 カップル」などのキーワード出稿
③ 「おこもり」「癒し」「プライベート感」をテーマにプラン造成
混雑を避けたい時期だからこそ、静けさや特別感を感じられる滞在が響きます。
「貸切」「部屋食」「温泉付き客室」など、プライベート空間を強調すると訴求力が高まります。
施策例:
・「部屋食×貸切風呂付き」おこもり温泉プラン
・客室露天風呂付き客室の特別割引
・滞在中に楽しめる“館内アクティビティ”提案(アロマ体験・岩盤浴・エステなど)
繁忙期
繁忙期(GW・夏休み・紅葉・年末年始)は、「どう埋めるか」よりも「どう単価を上げるか・リピーターを増やすか」がポイントです。
① 付加価値向上による単価アップ
繁忙期は単価アップを目指す事が重要。
特典に「ドリンク付き」「食事グレードアップ」などの特典を加えましょう。
施策例:
・「夕食グレードアップ」「貸切風呂無料」など特典付き
・滞在中のウェルカムドリンクサービスで付加価値を演出
・期間限定プランで繁忙期にしか味わえない料理や演出を提供
② ファミリー向け体験型プラン
夏休みや年末年始などは家族旅行の需要が増加します。
子どもや家族全員が楽しめるアクティビティをセットにすると予約率が上がります。
施策例:
・子ども向け縁日、ワークショップ、手作り体験付きプラン
・夏休み限定の花火や磯遊び、川遊びアクティビティ
・親子で楽しめる館内イベント(クイズラリー、スタンプラリーなど)
③リピーター向け優遇・特別サービス
繁忙期に宿泊してくれるお客様を次回につなげる施策も重要です。
特に新規のお客様が多い繁忙期に、滞在の満足度を上げる事ができれば、リピーター候補となるお客様を増やす事ができます。
施策例:
・宿泊後アンケートや口コミ投稿で次回特典(ドリンク無料・割引クーポン)
・常連様向けに部屋のアップグレードや特典を用意
・メールやLINEで「次回予約優先受付」「記念日プラン」を案内
まとめ
旅館の集客は「季節」と「お客様の気分」をつかむのがカギです。
・閑散期は「食・癒し・地域体験」で需要を喚起
・繁忙期は「特典・体験・満足度向上」で単価UPとリピーター獲得
また季節ごとのプランや地元とのコラボを上手に組み合わせることで、「また泊まりたい」と思ってもらえる旅館へ育てていけます。